sony STF(135mm)

【STF×レビュー】ボケが唯一無二と評判のSTFレンズ「SAL135F28」徹底レビュー

2018/10/31

背景ボケが美しいと評判のSTFレンズことSONY Aマウントレンズ「SAL135F28」のレビュー

STFレンズ」をご存知でしょうか?
SONYのカメラユーザーだけでなく、カメラファンの中で広く知られているこのレンズは、唯一無二と称されるほど自然で美しいボケを表現することができるAマウントの銘レンズです。
ここではそのSAL135F28を詳細にレビューしたいと思います。


STFレンズことSAL135F28の画像

これがSAL135F28

SAL135F28を購入するとレンズ本体、ポーチ、レンズフード、前後レンズキャップが付属します。
Aマウントレンズのオレンジ色の大きな箱に入ってきます。

 

絞り羽が2枚!

STFレンズ(SAL135F28)に搭載される2枚の絞り羽の画像

搭載される2枚の絞り羽

究極のボケを追い求めた特殊レンズなので絞り羽が2枚仕様です。
手前に見えるのが通常の絞り用の自動絞りの9枚羽。
奥側がSTF用の手動絞り10枚羽になります。ボケ重視ならこちらを使います。
9枚より10枚の方がより円に近くなり、点光源の丸みが良くなります。
(撮影時、後部にマウントアダプターを付けてました)

SONY(旧ミノルタ)のAマウントレンズだけにレンズ径も大きく、金属製でずっしりと重く感じます。小型軽量なEマウントレンズばかり使っていたのでギャップを感じます。またα7ⅡにAマウントを装着するためにマウントアダプターを取り付ける必要もあるため余計に重量感を感じます。

 

このレンズ、なかなか迫力あります!

STFレンズことSAL135F28をα7Ⅱに装着した画像など

レンズを付けたα7Ⅱなど

左:α7Ⅱにマウントアダプターとともに装着した画像。
右上:Eマウントで55mm単焦点レンズ「SEL55F18Z」(口径49mm)と、AマウントのSAL135F28(口径72mm 左側)との比較になります。だいぶ大きさが違いますよね。
右下:SEL55F18ZとSAL135F28(左側)を並べてみたところです。

 

フォーカスで本体が伸長する

STFレンズのフォーカス時の伸長する様子

フォーカス時の伸長

今時インナーフォーカスじゃないレンズもあまり見かけませんが、、このレンズはピント合わせの時には本体が伸長します。マニュアルでフォーカスしますが、フォーカスリングはやや重めです。なので逆さにして勝手に伸びたりはしません。
逆にトルクが少し弱いのか絞りリングの方がいつのまにか回ってしまっていることがあるのでちょっと注意です。

 

付属の専用レンズフードを装着

STFレンズ(SAL135F28)にフードも装着して伸長

フードも装着

左から、付属のレンズフード無し、レンズフード装着、レンズフード有りでMAXフォーカス。
単焦点レンズにしては迫力があります。
フードはキズやほこりからレンズを守り、余計な光も抑えますから、室内であってもできるだけ付けています。移動時などはフードを逆向きにしてレンズ方向に収めています。

ちなみにカメラのピント拡大機能や、ピーキングレベルの設定を「高」にすればマニュアルだってやりにくいことはありません。ピント山をしっかり見極めることが重要です。多少の慣れは必要です。動体や動画撮影は・・・かなりの腕が必要かと思います。

 

 

基本スペックまとめ

  • SONY α Aマウントレンズ
  • 焦点距離135mmの単焦点レンズ(APS-C機だと202.5mm)
  • 35mmフルサイズ対応
  • 実質F値は4.5(アポダイゼーション光学エレメントにより)
  • 最短撮影距離は87cm
  • 最大撮影倍率0.25倍
  • マニュアル専用レンズ
  • インナーフォーカスではない(レンズが伸びる)
  • フィルター径は72mm
  • フードはバヨネット式
  • 本体サイズ:80mm×99mm、重量:730g
  • 発売は2006年10月27日
  • ソニーストアで14万円(2016.2月現在)
  • ネット上の評判では銘レンズ扱い

そして最大の特徴は・・・。

 

 

SAL135F28最大の特徴

STFレンズであるという所にあります。STF=スムース・トランス・フォーカスの略です。
これは他のメーカーのレンズにも搭載されておらず、SAL135F28だけが持つ特徴になります。
このレンズには理想的な「ボケ」を追及するためにアポダイゼーション光学エレメントという特殊フィルターが組み込まれ、前ボケも後ボケも柔らかくなめらかであり、ボケの輪郭が滲むようなナチュラルさがあり、しかも2線ボケや点光源のボケが欠ける口径食もないという唯一無二のレンズなのです。

しかし良い事ばかりではありません。例えば、α7Ⅱだと基本がEマウントですからAマウントレンズを使うにはマウントアダプターという余計な装置が必要であること、MF(マニュアルフォーカス)専用でピント合わせが非常にシビアあること、135mmの長めの焦点距離だと使いどころが限られること、めちゃくちゃ明るいレンズではないので大きなボケにはならないこと、あまり寄れないこと、そこそこ重量があること、・・・などのように使い辛いなぁ~と思う事もあります。

でも、このレンズがやめられません。この独創的なボケ表現を味わうと虜になってしまいそうです。たとえピントズレ作品が量産されたとしても、バシっと決まったときの画はため息が出そうな良い写真の時があるからです。ピントが合った部分はかなりシャープで、それ以外は水墨画のように自然に滲むようなボケがあり、被写体の立体感がとてもすごいのです。
興味のある方はぜひPHOTOブログで作例をチェックしてみてください。あまり上手くありませんが参考になるかもしれませんので。
具体的なメカニズムを上手く説明できませんのでレンズの仕組みを公式サイトより引用します。

通常のレンズでは中心と周辺を通る光の量は同じなので、下記のbやc点のボケ像も均一な円状になります。STFレンズは、「アポダイゼーション光学エレメント」という特殊効果フィルターにより、レンズの周辺にいくほど通る光の量が少なくなるため、bやc点のボケ像が円の周辺にいくほど薄くなります。そのため、均一な円の集まりで描かれた映像よりも、柔らかい円で描かれたSTFレンズの映像のほうが、スムーズできれいなボケ味を得られます。

 

STFレンズのアポダイゼーション光学エレメントの説明図

STFレンズの仕組み

つまり、上記の図で青色で示されている部分がアポダイゼーション光学エレメントと呼ばれるもので、中心から外側に行くにつれて色が濃くなる様な特殊レンズが光学系の一部に使われており、レンズを通って集まる総光量は通常のレンズより少なくなるというわけです。そのため実際には開放F2.8の明るさではなくF4.5相当になるのでTナンバーという呼び名が使われているのです。

 

STFで出来るのは「ボケ」のコントロール

STFレンズ(SAL135F28)の絞り目盛りの拡大画像

STFの絞りリング

STF」ゾーン内では、T4.5~T6.7の範囲で絞ることができます。被写界深度は変わらず、ボケ方が変化します。つまりボケ量のコントロールと思って頂いても良いです。もちろんT4.5が一番美しく理想的なボケ表現ができますね。大きなボケではなく、滑らかに滲むようなボケです。
A」ポジションでは通常のレンズの使い方です。絞れば被写界深度が深くなります。
Aポジション、T4.5、T5.6、T6.7にはそれぞれクリック感があります。

 

 

レンズレビュー動画

簡単ですがレンズのレビュー動画作りました。
SAL135F28にマウントアダプターのLA-EA3を取り付けから、ピント拡大を使った実写などもやってみました。字幕で解説もありますので興味のある方は参照ください。

 

 

 

 

実写サンプル(α7Ⅱ+LA-EA3+SAL135F28)

STFレンズ(SAL135F28) sample1

STF sample1

焦点距離135mm F値:4.5 SS:1/160 ISO:320  露出:+0.7 ズーム:×1.4

約2センチほどの被写体に最短撮影距離まで寄り、超解像ズームを1.4倍に設定して撮影しました。こうするとちょっとしたマクロ撮影のような感じを出すことが出来ます。背景は大きく自然にボケますね。輝度差の強い輪郭部分にパープルフリンジが出やすい傾向がありますので、その場合はちょっと絞ると良さそうです。

 

STFレンズ(SAL135F28)の撮影サンプル画像②

STF sample2

焦点距離135mm F値:4.5 SS:1/800 ISO:100  露出:+0.7

娘が雪玉を作って落ち葉でデコレーションしたものを撮影しました。芝の細かな葉までしっかり解像するとともに、ざらついた雪の質感も描写されていて驚きます。マニュアル専用レンズですからピーキングを強めに設定して、「ピント拡大」機能をカスタムボタンにセットすることをオススメします。そして色々と撮っていればレンズの扱いにも徐々に慣れていきます。実質F4.5ということであまり暗い所は得意としませんし、焦点距離的にも野外でのポートレートや花など動きの少ない物の撮影に良さそうです。

 

STFレンズ(SAL135F28)の撮影サンプル画像③

STF sample3

焦点距離135mm F値:4.5 SS:1/160 ISO:160  露出:+0.3

雑木林の適当な木を撮影しました。これも開放で撮ってます。STFを活かすならほぼ開放で使わないと持ち味が発揮できないと思います。コントラストや透明感も文句ありません。ピントが合った部分の解像力も十分です。焦点距離が135mmなので手振れ補正があるとほんとに助かります。

 

STFレンズで撮った sample画像

STF sample4

焦点距離135mm F値:4.5 SS:1/160 ISO:125  露出:+1.0

庭に咲いた綺麗なお花です。自然な色合いがとても良く、ピントが合った部分の輪郭がクッキリしています。そしてSTF特有の背景ボケがとても良い雰囲気として出ています。理想的なボケを使うなら、こういった1輪の花やポートレート撮影ではこのレンズの得意とするところでしょう。

 

ボケのテスト

STF

STFレンズ(SAL135F28)のボケをテストした画像

STFのボケをテストした画像

ボケのテストとして、STF側でボケ量を変えながら撮影してます。右下のみ通常のF8です。
左上:T4.5・・・背景の枯れ木の葉が滲むようなボケで、被写体が引き立ちます。
右上:T5.6・・・開放よりも少し絞った状態ですが美しいボケです。
左下:T6.7・・・一般的なレンズのボケの感じ同様、背景の輪郭がやや出ます。
右下:F/8(通常絞り値)・・・普通にボケていますがノーマルのボケ味ですね。

上でも書きましたが、TナンバーはSTFの絞り値で、T4.5~6.7の範囲でボケ量をコントロールすることができます。せっかくなのでT4.5を常用で良いですね。もちろん、右下の画像の様に一般的なレンズのような使い方もちゃんとできます。その場合の絞り値はF4.5~F32の範囲になります。
余談ですが「ボケ」というのは英語でも「bokeh」と言うそうです。

 

通常絞り

STFレンズ(SAL135F28)の通常絞りのボケをテストした画像

通常の絞りでのボケをテストした画像

これは通常の絞り値(Aポジション)の背景ボケを比較したものです。(左上のみSTF)
左上:T4.5・・・STFなので柔らかなボケです。レンズ最高のボケ設定。
右上:F4.5・・・通常の絞り開放。とても自然な良いボケ味。
左中:F5.6・・・ちょっと絞った状態。これでもボケ大きいですね。
右中:F8.0・・・背景右サイドに置いた「琉球 ハブ酒」の「ハ」の文字が見えてきました。
左下:F16・・・だいぶ被写界深度は深くなり、後ろのお花の輪郭も確認できます。
右下:F32・・・最大の絞り値です。写真全体が鮮明になっています。

STFを使わずともこのレンズの解像力やボケに関してポテンシャルの高さが伺えます。
風景なんかは通常絞りである「A」ポジションが良さそうですね。
完全にボケボケにするならT4.5で寄って、背景をできるだけ遠目にすればOK。

ちなみに、カメラがα7Ⅱの場合にEマウントならば全然OKなのですが、Aマウントレンズの場合は絞りが常時ライブビューに反映されません。絞り具合を確かめながら撮影するという場合は、α7Ⅱのカスタマイズボタン設定の中にある「絞りプレビュー」を使ってないボタンに割り当てておくといいです。このボタンを押すと絞りが行われ、それを反映させた画を見ることができ、被写界深度などをチェックすることができます。ぜひ使いやすい場所に配置してみてはどうでしょうか。

 

 

出来る限り寄ってみました!

SAL135F28の背景ボケはとても良いのはわかりましたが、花などに近づいてマクロ撮影する時に大きく撮れるでしょうか?そこでいろいろ駆使しながら「寄り」を重視してテストしてみました。

STFレンズ(SAL135F28)で花の接写テスト

近接撮影で花をtest

モデルは直径5cmほどの小さなお花です。
左上:最短撮影距離の87cmです。
右上:ケンコーのクローズアップレンズNo.2装着で距離50cmまで寄ります。
左下:そして全画素超解像ズーム×2.0倍
右下:α7Ⅱのメニューで「APS-Cサイズ撮影」の設定を「切」から「入」にすることでさらに焦点距離が×1.5倍!(2400万画素⇒1000万画素にダウン)

 

STFレンズ(SAL135F28)でバームクーヘンの接写テスト

お菓子の接写test

次はバームクーヘンです。直径10cmほどです。
左上:最短撮影距離です
右上:ケンコーのクローズアップレンズNo.2装着
左下:全画素超解像ズーム×2.0倍!
右下:さらにAPS-Cサイズ撮影で×1.5倍!

お菓子もピントも甘いし、こんな物でのテストで申し訳ございませんが、どうでしょう?クローズアップレンズも使ってますが、α7Ⅱのカメラの設定でもかなり寄れることが分かりますね。

厳密には画素や画質も失うことになるのですが、とにかく近接撮影がしたい!ということであればここまで寄って大きく撮影することもできるのです。

SAL135F28というレンズ1本で、風景やポートレート以外にも、マクロ的な使い方までできれば非常に楽しいですし、レンズ交換も楽ですね。

 

まとめ

今まではFEレンズの55mmツァイス Sonnarの解像能力とシャープさが気に入って使っていましたが、このSTFレンズを使ってみて感動する描写性能だと思いましたので、画角に問わず出番が増えそうです。そしてこの上品で唯一無二のボケ表現、もはや手放せません。

扱いにくさという部分については、この究極のボケを得るためにAFとコンパクト性を失っている、と考えてデメリットを前向きに捉えている自分がいます。

しかしこのレンズに出会えたおかげで、素人の僕でさえも表現者の端くれくらいにはなれた思いが
しましたし、写真を撮る喜びを知ることができたと思います。

むしろ様々な制約があるからこそ撮影熱があがることもありますし、マニュアル専用で重量級、でも他にない銘レンズ!という男気ある特徴にやはり魅力を感じますからもっとSTFを広めていきたいですね。難しいレンズですが使いこなして神レンズの威力を発揮させませましょう!

STFレンズの作例をブログにて多数アップしています。
ぜひチェックしてみてください。

 

SAL135F28を使いこなす為のコツ

・明るい場所で使う!できれば晴れた野外。
・ボケを使うなら必ずSTFに。絞るなら「A」ポジ。
・基本的に被写界深度が薄いので、必要なら思い切って絞る。
・MFなので「ピント拡大機能」、「ピーキング」を駆使!
・必要なら「絞りプレビュー」で被写界深度をチェック。
・焦点距離が135mmと長めなのでブレに注意。
・ポートレートに向くので花なども単品で撮ると綺麗に撮れる。
・ホコリっぽい所で使う時はレンズ内にゴミが入らないよう注意。

 

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